クリスマスケーキ予約水増し(架空予約)の実態

郵便局で年賀状のノルマがどうこう言われる時季になってきた。

スーパーではクリスマスケーキに加え、おせちという誰得な品についても強制購入があるため、ダメージは郵便局以上である。

転売すればいいじゃんて声もあるけど、クリスマス期間~年始は忙しいのでそんなのやっている場合じゃない。睡眠時間に充てたいという状況になっている。

俺は怒りに任せて、食堂でオラ―!とケーキをぶん投げているけど。

 

クリスマスケーキについては、毎週、店舗の予約状況の昨年対比がメールで送られてくる。特に何もなければ、昨比で95~105%となり問題は無いのだが、毎週のように80%台が続くと状況は変わってくる。上司から、「お前の店予約活動やってんの?昨比90はいかせろや」というメールが毎週送られてくるのである。

こういうのは無視でOKなのだが、無視できないのは2年目・3年目主任である。

クリスマスケーキ予約は毎年スタートダッシュが肝心とか会社が言ってるので、10月1周目にほぼ全社員が自爆予約を入れることとなる。

最後の自爆予約を入れるのは予約締切直前の数合わせの時。そうなると取れる行動は1つ。そう、架空予約である。

 

店長・副店長・事務員がいない時にこっそりパソコンで予約入力画面を開き、架空の名前架空の住所架空の電話番号を入力し、予約数を自社オリジナルケーキ50個と入力するのである。

すると翌週送られてくるケーキ予約昨比では90%台に乗っている。上司から嫌味を言われることも無くなる。と、予約圧力から解放されることとなる。

だいたいの店は自店の昨年比しか見ないが、地区内全店の数字をみている人間はちゃんといる。xmasフォルダを作ってメールを保存している俺みたいな人間もいる。なので他店に連絡を入れ、これ架空ですよねとか話したりもする。

 

そして疑惑の架空予約が発覚するのは、クリスマスケーキを全て渡し終える12月25日である。

何故か「A店で予約ケーキが50個余った」という連絡が入ることとなる。金額にして25万~30万。無視していい金額ではない。

うちは架空してないんでと連絡を返すが、何故か調査中になったりする。尾形は馬鹿なのか?と、架空予約も見破れない上司尾形に飽きれる他店舗の社員という構図になる。

まぁ、すぐ年末年始に向けて売り場変更なんかもしなくちゃと忙しいので、その不正は曖昧になって終わるのだけれど。

 

可愛そうなのは、翌年A店に異動してくる社員である。

11月4週目にケーキ予約がいきなり10%も上昇するというまずありえない事態に直面することとなる。

そういう店は、架空在庫なんかも日常的にやっているので、異動の際は長期で実績を確認しておき、異動初日に在庫を全て数え、店長に在庫の架空金額がいくらと報告するという面倒くさい自衛を行わなければならない。

毎月のように、こいつ架空在庫で処分みたいなメールが来るけど、実際は氷山の一角で、実はスーパー業界はかなりの不正に塗れている。バレなきゃいいって考えの社員がマジでいるのが困る。

 

年賀状だけじゃなくて、クリスマスケーキ・おせちについてもニュースに取り上げてくれないものかなぁ。