スーパ店員の憂鬱・スーパーに就職すると年間でこんだけ買わされるものがあるんだぞ編おせちからクリスマスケーキノルマまで

スーパーで働いていて買わされるものと言ったら、一番有名なとこではクリスマスケーキだよね。1人で何十個も買わされるってやつ。

年間を通して一体何を買わされいくら払わなければいけないのかをまとめてみた。

 

その1、おせち

金額にして、10,000~50,000円。

年の初めから強烈な右ストレート。基本的におせちはお客さんが買う物じゃなくて社員が買う物だからね。重いけどちゃんと持って帰ろう。

 

その2、恵方巻

金額にして、5,000~15,000円。

フリッカージャブ。いつの間にか定着した恵方巻き。なんでもいいからイベントにして売り上げにしちまえという小売業の性格が出てるね。

 

その3、母の日ギフト

金額にして、5,000~25,000円。

ゼロ距離ボディーブロー。入社したての新入社員にかなりのダメージを負わせる第一の試練。花+スイーツが基本。

 

その4、父の日ギフト

金額にして、5,000円~10,000円。

ショットガン。母の日よりはダメージが少ないが確実のこちらの体力を削ってくる。

 

その5、うなぎ

金額にして、5,000~15,000円。

クロスカウンター。土用丑の日。うなぎに骨がめっちゃ入ってようがぼりぼり食べなければならない。

 

その6、お中元ギフト

金額にして、5,000~20,000円。

リバーブロー。大抵は精肉のギフト(日本ハムとかローマイヤ)。

1回で済むと思いきや、2回徴収しにくる場合も。

 

その7、ボジョレーヌーボー

金額にして、3,000~15,000円。

ガゼルパンチ。酒が飲めなくても当然強制購入。

 

その8、クリスマスケーキ

金額にして、50,000~250,000円。

デンプシーロール。そのダメージは測り知れない。

クリスマスケーキは店舗の大きさによりノルマが変わってくる。

小型店、社員20、パート10、バイト3

中型店、社員25、パート12、バイト3

大型店、社員30、パート15、バイト5

バイトにも5個買わせるという時点で頭がおかしいと思う。

俺は新入社員時大型店だったので33個買わされた。7万くらい使ったと思う。上司のアタラシは「ボーナス入っただろ?(だから買え)」と迫ってくる。

クリスマスケーキの予約は10月1日開始。それにあわせてバックヤードには棒グラフ表が貼られる。部門別に誰がいくつ予約を獲得したのかが一目で分かるようになっているものだ。

10月第2週時点で社員は10個以上自爆予約を入れているのが基本。ここで1、2個とかだと店長からの長い説教が待っている。

社員が予約を入れるものは大体、自社オリジナルケーキ、冷凍ケーキ、一番安いものである。なぜか毎年、最低価格が更新された商品が導入される。チーズ1切れ800円とか価格破壊が起こったこともある。もちろん、ノルマ達成のため全社員がそれ目掛けて予約を入れまくるのですぐ受付終了となる。副店長がチーズ50個予約していたのを俺は見逃さなかった。お客さんが受け取ることになるのはまず無い。

自社オリジナルケーキはなぜか11月になると好評の為予約2倍受け付けますとか意味不明な現象が起こる。当然買っているのは社員なのだが。社員に2個めを買わせる本社の罠。

受け渡し期間は12月22日から25日になるので分散して受け取るように予約を入れる。それでも1回に受け取る量は半端ではない(めっちゃ重い)。

独身寮の食堂ではパイ投げならぬクリスマスケーキ投げが開催されていた。相手の顔面目掛けて5,000円のクリスマスケーキをぶん投げるというもの。ホリグチ(店長名)死ねええ!!とか言いながら投げるのが基本。

同時に冷凍ケーキのフリスビー大会も開催される。全員が同時にキッチン目掛けでぶん投げるというもの。箱から出すもの面倒くさくて箱ごとぶん投げるやつ多数

ちなみに、片づけは誰もしない

寮の責任者のおっさんから本社にクレームが入ろうが知ったこっちゃない。

勤務する店舗の近くに友人が住んでいれば予約を貰えたりする。だが俺の友人は北海道・東京・千葉に住んでいたため、自分で33個買う状況に陥っていた。

なので冷凍ケーキを買いまくって、宅急便で友人宅に送りまくっていた。送料もかなり掛かった。彼女には2個予約してあるから絶対予約すんなと連絡していた。

 

俺が責任者になってからは、パートには家で食べる分だけでいい、2個くらいでしょと言い、バイトには1個も買わなくていいと言っていた(それでも1個買ってた)。

この頃になると、上司はおろか店長・スーパーバイザー・バイヤー・会議・役員相手でもやりあっていたので、俺に関わると面倒くさくなるとの認識が広まっていたころから(狂犬とあだ名が付いていた)、異常に少ないノルマ達成率でも店長は文句言わなくなっていた。でも俺自身は30個買ってて、バイトにあげてた。

新入社員が親に相談して親から本社に問い合わせがあっても効果は無し。ノルマが変わることは無かった。

 

年間を通すと、最低でも10万、最高で50万(実際は上限無し)の強制購入が発生することになる。

また、役職によって増加もする。

10万でも40年働けば400万である。新車2台買えちゃう。10万あったら学生時代安物で済ませた彼女とのペアリング買い直してるよね。

その8で終わりにしたけど、細かく書くと実はもっとある。

スーパーで働くという事は、少なからず買わされるものが存在し、それを自分の中で納得させなければならない。無理なら普通の会社に入るべきであろう。

小売りという業界は他業界と比べると年収はかなり低い。その少ない年収からさらに会社に搾り取られるのだ。家計簿には○○(会社名)税と記述していた。もはや税金扱い。 

 

番外編、推薦図書

社長とか役員とかがこの本いいから買えってやつね。もしドラとか。購入に丸を付けないと店長から長いお話が待っているからね。給与天引きだから徴収も簡単。

1冊1500円とかだけど毎月の様に来るし年10冊は買う羽目になる。

俺は読まずにブックオフに売りにいっていた。開いた形跡もない超新品が買取300円とか死ねって感じだよね。その度にミーティングでいくらで売れたと報告していた。

1度でかなりの金額が動くことから仕舞には、社長達は出版社から金を受け取ってるんじゃないかと疑惑を掛けられていた。

 実際の所どうだったかは誰も知らない。